概況/前引け TOPIXは859.26ポイントの5.17ポイント高、日経平均は10,403円の80円高。AOCは事実上石油開発から撤退で値上がり。東芝は米ウエスチングハウスの保有株の一部売却交渉で値上がり。

概況


日経平均 15分足 MA(25、75)

日経平均 15分足 MA(25、75)

 前引けのTOPIXは859.26ポイントの5.17ポイント高、日経平均は10,403円の80円高。東証1部市場の値上がり銘柄数は795、値下がり銘柄数は732。出来高は17億1,705万株、売買代金は7,837億円。

 米国で上院院内総務のリード氏(民主党)が、共和党が協力的でないため、「財政の崖」問題が年内に解決できる可能性は低いようだとほぼ匙を投げたような発言を行ったため、昨日のNYダウは一時一時150ドル安と売られました。
 しかし、下院が30日の午後6時半に討議を行うことを決定したため、協議進展への期待から下げ幅は急速に縮小し、終値は18ドル安の13,096ドルとなりました。
 SMBC日興証券では仮に「財政の崖」が全額実施されたとしても、米国景気がリセッションに陥る可能性は低いと解説しています。
 「財政の崖」は総額5,030億ドルに達し、名目GDPの3.2%に達します。
 家計の負担はその約7割の3,510億ドルを占めます。 
 「財政の崖」で個人所得に崖が生じても、個人消費には強い習慣性効果が働くため、所得が減っても消費は維持しようとすると指摘しています。
 米国の株式市場は「財政の崖」からの転落懸念で11月前半に約1兆ドルの時価総額が減少していますが、「財政の崖」自体は5,030億ドルなので、米国株の時価総額が1兆ドルも下落する必要はないとも論じています。
 日銀の積極的な金融緩和への思惑から円相場が1ドル=86円40銭近辺の円安となったことを好感し、東京株式市場は続伸となりました。
 
 AOCホールディングス(5017)は12月27日に、子会社のアラビア石油の社員の大半がJX日鉱日石開発〔JX(5020)〕に移ると発表し、株価は値上がりとなりました。
 アラビア石油は保有鉱区の売却も検討していて、事実上石油開発から撤退し、AOCは石油精製専業として生き残りを図ると報じられました。
 年間20億円の赤字計上が続き、果実化に時間がかかりそうな2案件を抱えている上流
事業からの撤退はポジティブに受け止められました。

 東芝(6502)は子会社で米原発プラント大手のウエスチングハウスの一部株式を、米エンジニアリング大手のシカゴ・ブリッジ・アンド・アイアン社を軸に売却を交渉していると日刊工業新聞で報じられ、株価は値上がりとなりました。
 原発事業が日本国内では難しいので、好材料と受け止められました。
 現在、東芝は米ウエスチングハウス株の67%、米エンジニリング会社のショーグループが20%を保有していますが、ショーが買い取りを求めたため、東芝は1月4日に20%を約1,250億円で引き取る予定です。
 ただ、東芝はウエスチングハウス株の保有比率は51%程度が適当としているので、株の一部は売却先を探していたそうです。
 一方、原子力規制委員会の田中委員長が、全国で唯一稼働中の関西電力の大飯原発の重要施設直下に活断層があれば、関西電力に稼働停止を指示する方針ということや、全原発の審査は3年では無理と語ったことが朝日新聞で報じられたため、他の電力株も揃って売られています。

 日経ジャスダック平均は1,406円の0.26ポイント安。株価高騰が続いていた直近新規公開株のユーグレナが反落しました。
 キャリアリンク(6070)は年金記録台帳調査業務への人材派遣が引き続き順調で、テレマーケティングの大幅派遣案件を新たに獲得したことも寄与し、第3四半期累計の9ヵ月間の営業利益が8億9,000万円と、年間の通期の会社計画の7億1,100万円(前期比18.5%増益)を上回ってしまったために、ストップ高となりました。

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