概況/大引け 米国の予算審議や連邦債務上限引き上げ難航で政府機関停止リスクから、東証も広範囲に値下がり。ドル安円高も悪影響。ノーベル賞期待から酸化チタン関連とバイオ関連が物色

概況


日経平均 15分足 MA(25/75)

日経平均 15分足 MA(25/75)

大引けの日経平均は14,455円80銭の304円27銭安、TOPIXは1,194.10の23.42ポイント安。東証1部市場の値上がり銘柄数は302、値下がり銘柄数は1,376。出来高は27億903万株、売買代金は1兆8,942億円。

米国では予算や連邦政府の債務上限引き上げを巡って与野党が対立し、行政機能が停止に追い込まれかねないとの懸念が強いことから、先週末のNYダウは反落しました。ドル売り円高も進んだため、週明けの東京株式市場も、広範囲に値下がりしました。

オバマ大統領の医療制度改革(オバマケア)では、企業に従業員への医療保険提供を義務付けることへの企業側からの反発も強く、野党共和党の姿勢は強硬なので、10月17日頃に迎える連邦債務上限の引き上げと絡め、ある程度の長期化も覚悟されています。10月半ばまでに連邦債務上限引き上げの立法措置を講じないと、新規の国債発行が難しくなり、債務不履行懸念からリスク回避姿勢が強まる可能性があると警戒されています。

加えて、イタリアでは脱税で有罪が確定したベルルスコーニ元首相の議員資格停止に反対して、連立政権の一角を担う中道右派政党・自由国民の5閣僚が辞任を表明しました。連立政権が崩壊すれば再び選挙が必要となり、政治機能が実質的に停止してしまう可能性が高いので、イタリア国債の格下げから、市場が混乱し、ミニ欧州危機の再発につながるリスクも不安視されています。

円高を受けて、トヨタなどの自動車株が安く、自動車向け特殊鋼材の出荷鈍化への懸念で、愛知製鋼(5482)も売れました。世界経済の混乱への懸念から、新日鉄住金(5401)JFEホールディングス(5411)などの鉄鋼株も安くなっています。

半導体市場の調整リスクから、日立化成(4217)信越化学(4063)も売られました。日立化成の半導体材料は8月に7月比で10%程度減少したようです。タッチパネル用材料は好調ですが、売上規模がまだ小さく半導体材料の減少をカバーしきれていないそうです。

10月9日にノーベル化学賞が発表されますが、酸化チタンによる光触媒反応を発見した藤嶋昭東京理科大学学長が毎年有力視されていることから、チタン工業(4098)堺化学(4078)テイカ(4027)などに思惑買いが向かいました。

日経ジャスダック平均は1,903円41銭の5円71銭高。10月7日のノーベル医学・生物学賞の受賞予想に、トムソンロイターでは細胞の内部で異常なタンパク質などのごみを分解する「オートファジー(自食作用)」と呼ばれる現象の仕組みを解明した大隅良典東工大特任教授と水島昇東大教授を挙げているので、医学生物学研究所(4557)コスモバイオ(3386) が引き続きストップ高となりました。

なお、みずほ証券では人間の免疫機構を明らかにした大阪大学の審良静男教授が受賞する可能性があると予想しており、免疫を用いた医薬品や医療を開発している企業が注目されるきっかけになると予想しています。

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