概況/大引け TOPIXは854.09ポイントの6.38ポイント高、日経平均は10,322円の92円高。株高による資産効果に期待して百貨店が高い。円安により韓国や中国からの安い輸入品の流入も減り、自動車などの国内生産も増えることで市況改善期待から日本冶金工業や日本板硝子や日本電工などの素材産業も高い。

概況


TOPIX 15分足 MA(25)、MA(75)

TOPIX 15分足 MA(25)、MA(75)

 大引けのTOPIXは854.09ポイントの6.38ポイント高、日経平均は10,322円の92円高。東証1部市場の値上がり銘柄数は1,012、値下がり銘柄数は574。出来高は34億6,904万株、売買代金は1兆6,146億円。

 11月14日の党首討論で野田首相が衆議院の解散を表明し、次期首相候補が有力視された自民党の安倍総裁が日銀に2%の物価目標の導入を求めたり、政策金利をゼロにするかマイナスにするぐらいのことをして、貸出圧力を強めてもらわなければならないと持論を展開したため、積極果敢な金融政策と財政政策に期待して、11月14日に1ドル=79円90銭前後だった円相場は本日は1ドル=85円80銭近辺まで円安を突き進み、8,664円だった日経平均も本日は10,322円と2割上昇し、今年の高値を取りました。

 昨日発足した安倍政権は、副総理兼財務大臣兼金融担当大臣に麻生元首相が起用しました。
SMBC日興証券では、麻生元首相は積極財政論者として知られており、編成した2009年度第1次補正予算は過去最大の規模となっていると解説しています。
 甘利自民党元政調会長をマクロ面での経済政策の司令塔である経済財政担当大臣とミロク面の経済政策の司令塔である新設の経済再生担当大臣に抜擢したのも、安倍首相の経済再生に対する決意の強さが伝わってくる人事と評価しています。
公明党からは太田前代表が国土交通大臣として入閣しました。公明党は自民党の国土強化基本計画に呼応し、減災・防災ニューディール構想を提唱しているので、補正予算編成においても連携が示せる配置となっていると意義を説いています。

 ただ、本日の相場ではPS三菱やショーボンドホールディングスなどの国土強靱化関連はこれまでの値上がりが大きかった分、利益確保の売りに押され、反落しました。

 一方、株高による資産効果に期待して、宝石や時計などの高級品が売れるという見方から、高島屋(8233)や三越伊勢丹などの百貨店が買われました。
 Jフロントリテイリング(3086)が傘下の松坂屋の上野店の南館を建て替え、パルコを出店することや、松坂屋の銀座店も再開発し、2016年~2017年に大型の複合商業施設に生まれ変わる計画があるので、都心の一等地の店舗の有効活用することで収益性を高められるなど、準不動産株のような色彩を帯びていることも注目されたようです。

 安倍新首相が昨日の就任会見で「危機突破内閣を組織した。全閣僚に経済、復興、危機管理の3つに全力で取り組むよう指示した」と述べ、「デフレ脱却が政権の使命」と強調し、「大胆な金融政策と機動的な財政政策と成長戦略の3本の矢で結果を出す」と表明したため、景気回復期待と円安期待で日本冶金工業(5480)や日本板硝子、日本電工、古河電工、日本軽金属などの素材関連の銘柄の値上がりも目立ちました。
 韓国企業や中国企業から価格の安い輸入品の流入で国内の市況は低迷し、日本の素材産業の収益は悪化していましたが、為替が韓国ウォンや中国人民元に対しても円安に進むことで、輸入品の流入も減り、自動車産業などの需要家の国内生産の拡大で、国内の市況の回復も見込めると期待されました。

 反面、パワービルダーの6社が経営統合する計画で昨日はストップ高が続出しましたが、本日はタクトホームを除いて、利益確保の売りに反落しました。

 日経ジャスダック平均は1,406円の4円高。東証マザーズ市場では直近新規公開株のユーグレナがストップ高となりました。

 ジャスダック市場では不動産関連のプロパストやサンセイランディックが買われました。
 ウェッジホールディングス(2388)はタイやカンボジアでオートバイの取得をファイナンスでサポートする事業を行っているため、業績拡大が有望視され、ストップ高となりました。

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