ホンネで迫る!! ブラインドインタビュー 「緩和継続」でどうなる金、原油

インタビュー 概況


金は実需不在、戻り限定的?
原油は高値安定も

誰もが身構えていた、米FOMC(連邦公開市場委員会)での緩和縮小が先送りされ、米株高、ドル安(円高)が進行。同時にここまで売られてきた金や原油などの商品相場も一気に買い戻され、株式市場でも住友鉱山(5713)など関連株が一段高に進んだ。果たしてこの現象はしばらく続くのか、先物市場関係者に聞いた。

先物市場関係者A 「18日のニューヨーク金は時間外取引で大きく買われた。通常(取引)の終値に比べて約60ドルも高い1,368ドルまで進んだ。緩和縮小を警戒して(FOMCの)発表直前には1,300ドル割れまであっただけに、文字通りのサプライズ感があったわけだ。緩和縮小の呪縛から解き放たれた感は強いんじゃないかな」

先物市場関係者B 「ただ、原油と違って、金の場合はファンダメンタルズ(経済の基礎的要件)は依然として弱いままだろう。中国では19、20日が中秋節、10月1日から7日までは国慶節での休日となる。この間は金の取引もできない。取り扱いが国営銀行に限られているためだ。つまり、世界的な金の消費国として影響を及ぼしている中国の需要が停滞することになる。むろん、加えて、幾度となく実施されているインドの(金の輸入)関税引き上げの影響もある。ここにきては、さらに、金地金だけでなく、金の宝飾品についても税率を7.5%から15%に引き上げるなど、インドでは貿易赤字の縮小に躍起になっているようだ」

先物市場関係者A 「だから、そうした足元の現物(市場)の状況からは、金の戻りも限定的、明確なメドは立てにくいが、せいぜい1,400ドル程度ではないかな。むろん、年内ともされる次期の緩和縮小思惑にもよるけどね」

――原油相場も急騰したが、これについてはどうですか。

先物市場関係者B 「金とは見方が違う。米国の場合、景気回復が順調に進み、足元の需給関係は良好だ。実際、原油在庫は減少傾向が続いている。これまで、シリア情勢の緊迫化を材料に前週まで買われていたが、冷静に見ればシリアは産油国ではない。イランへの飛び火が警戒されていたがこれも小康状態になっている。ここでも、中国の休場が影響しそうで、この先、一気の上値は想定しずらいだろう」

先物市場関係者A 「聞いたところによると、原油の国際市場では、北アフリカ最大の産油国・リビアのストライキの方が注目されていた。ただし、これも、ようやく解決したという。パイプラインでの輸送が段階的に解除されるため、すぐさま輸送量がすべて元の状態に戻ることにはならないようだ。金に比べて原油の方は地政学的リスクが底流している分、安易に売りにくい状況にあることだけは確かだ。需給も悪くないため、当面はWTI(原油)で、1バレル=100-110ドルの高値圏でのもみ合いだろう」

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